言の葉の庭
雪野「でもまあいいや。どうせ人間なんて、みんなどこかおかしいのだ。」
※小説版「言の葉の庭」からの引用。
新海誠監督のアニメ作品「言の葉の庭」。その小説版で印象的だったのがこの言葉。一度だけではなく、要所要所で何度も出てきます。
この言葉は、雪野が憧れだった先生からもらった言葉。ここまでの雪野の人格を形成する上でも大きく影響を与えたはず。
ポジティブ?ネガティブ?
「人間なんて、みんなどこかおかしいのだ。」この言葉は2通りの受け取り方があると思う。ポジティブとネガティブ。
ポジティブに捉えると「人はみんな違っていい」「それぞれの個性がある」などの意味。
ただ逆に「どうせ自分は他の人には分かってもらえない」とネガティブな意味に捉えられなくもない。
ここで「おかしい」という言葉が使ってるのが罪だと思う。「おかしい」はネガティブな意味合いで使われることが多い単語。なので、「おかしい」ではなく「普通じゃない」と表現した方が、雪野の考え方も変わったのかもしれません。
もしかしたら陽菜子先生的には「普通ではない、劣っているところがあることも人間の一部なんだよ」というふうに教えたかったのかも。ただ、10代の娘(こ)が受け取るには少し難しい表現、また言葉のチョイスだったようにも思えます。